カジノ,プーチン,モスクワ,温暖化,イベリア,バレンシア

　ロシアのプーチン大統領が、すさまじい勢いで国の建て直しを進めている。アメリカは、２００８年の金融崩壊で経済的に苦しい立場に立たされることになったが、ロシア政府は、資金を確実に蓄え始めている。そして、ロシアの軍事力は極寒のなか鍛えられている。

　柔道を愛し、厳格でストイックに指揮をとるプーチンは、女性と低所得者に絶大な人気を誇る。

　プーチン主導のもと、民主主義は遠くなったが、アメリカが衰退していくなか、ロシアが台頭してくるのは、近いかもしれない。

　そんな中、２００９年７月、プーチン大統領がさらに厳格な態度を示した。ロシア・モスクワでカジノが一斉撤去されたのだ。
　これは、カジノを社会悪として２年前に採択した賭博規制法が施行されたためだ。国内４カ所の特別区に限って新たに営業する計画だったが、事実上の全面禁止となった。
　閉店で約３０万人以上の失業者が出たと見られている。

　ギャンブルが禁止されていた旧ソ連でのカジノ解禁は１９８９年だった。ホテル内にできた外貨専用店だった。ルーブルが使える店ができたのは１９９１年で、それ以後、瞬く間に数を増やし、最盛期にはモスクワだけで３千近くのギャンブル施設があった。

　だが、学校、教会の近くや地下鉄駅、スーパーの中にまで賭博施設が進出した。子供への影響や依存症による生活破綻（はたん）などが社会問題化した。カジノと犯罪組織との関係も指摘され、２００６年、当時のプーチン大統領が特別区以外での賭博業を禁止する法案を出したのだ。

　当時は好景気だったため、数千人を収容するホテルを併設した「ロシアのラスベガス」を建設し、辺境の地に外国投資を呼び込もうとの計画もあったが、投資は進まず、建設は始まらなかった。

　ロシアでは、これまでも経済破綻が何度もあり、その度に失業者にあふれた。ロシア人にとって、失業と貧困は日常茶飯事のことだ。いちいち、落ち込んでなどおらず、あっけらかんとしている。この機に、長期休暇をとる人も多いことだろう。自分達で家庭菜園などをして生活している人も多い。

　マカオでも、中国本土からの観光客解禁などで起きたカジノブームをきっかけに、２００５年～２００８年前半まで２ケタ成長が続いていたが、２００８年後半には２ケタのマイナスに転じた。

　　
　おれがプーチンだ・・・。

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