フランス研究, 調査, 認知症, 増大させるリスク

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　１２月５日、ＡＦＰ通信によると、フランスの研究所が農薬に長期間さらされるとアルツハイマー病などの認知症リスクが増大する恐れがあるとする研究結果を発表し、英医学誌「Occupational and Environmental Medicine（職業・環境医学）」に掲載されました。

　フランス公衆衛生・疫学・開発研究所（French Institute for Public Health, Epidemiology and Development）の研究チームは、ボルドー（Bordeaux）のブドウ園で働く６１４人を対象に、１９９７～９８年とその４～５年後の２回、認知力に関する９種類の試験を受けてもらったということです。これは、記憶力や言語能力、反応時間などを見る内容となっていて、また、仕事についてのアンケートも行いました。

　研究では、過去２０年間もしくはそれ以上の期間に農薬にさらされた水準によって被験者を「直接さらされている」から「まったくさらされていない」までの4グループに分類し、一連の認知力試験の結果、農薬に「直接さらされている」グループの人では、「ほとんどさらされていない」または「まったくさらされていない」グループの人よりも点数が低くなる可能性が実に５倍に上ったということです。
　さらに、４年後に行われた２回目の試験で、認知症診断によく用いられる主要テストの点数が前回と比べて大幅に低くなる可能性は、「直接さらされている」グループがその他のグループよりも２倍多かったといいます。

　フランスは欧州の中で使用される殺虫剤と除草剤の量が最も多く世界で４番目ですが、ちなみに、日本は世界で２番目です。私たちの地域は特に農業が盛んなので、今後、生産者の健康を配慮する取り組みが求められてきそうです。