都城市, 医師会病院, 移転, 救急医療センター, 都城健康サービスセンター, インターチェンジ

健康・医療に関する記事リスト

　都城市で2009年秋に開かれた地域医療フォーラムがありました。
　都城市郡医師会は、同医師会病院・救急医療センターの現状を訴え、「（県立病院のない）県西部だけが県の医療サービスを受けられないのは、医療格差だ」と指摘しました。
　これを聞いて、小林市立病院の薗田俊郎事務部長は「同じなんだ」と共感しました。民間と公立の違いはあっても、地域の中核病院として周辺自治体からも強い期待を受けながら経営的には単独で運営しています。薗田部長は「どちらの病院も県立病院の肩代わりをしている」と改めて思ったそうです。

　都城市と市郡医師会は医療水準の高度化などを目指し、老朽化が深刻な救急医療センターと都城健康サービスセンター（健診・検査機関）を、宮崎自動車道の都城インター付近に移転して建て替える計画を打ち出しています。

　合併で広がった新市の地理的中心への移転で利便性が増し、重症患者の搬送時間短縮などのメリットがあるということです。2013～15年の完成を見込み、2010年8月には事業費や財源などを盛り込んだ基本計画を示す予定です。

　市や医師会は「インター付近への移転で宮崎市からの通勤が楽になり、医師を確保しやすくなる」と期待もしています。
　県の「地域医療再生計画」が採択され、国の交付金を財源の一部に充てられることが確定しましたが、移転・新築の総事業費は土地取得費を除く概算で７５億円かかります。
　交付金額は十数億円とみられ、市と同医師会は残額の負担割合をどうするか協議中ということです。
　できるだけ市民負担の少ない形で、本当に市民の側にたった医療施設になることを願うばかりです。