ドバイ, アフガニスタン, 失業率, デノミネーション, 円高, デフレ

あわただしい世界情勢と日本の行方

　ドバイのバブルがいつか弾けるのではと、まことしやかに囁（ささや）かれていたが、ついに11月末に、ドバイ政府系持ち株会社ドバイ・ワールドが債務総額600億ドル（約５兆1000億円）の返済繰り延べを要請し、これによってドバイの株が暴落した。

　アメリカでは、12月1日、オバマ大統領が米軍３万人規模のアフガニスタン増派を命じた。リーマンショックによる経済破綻に加えて、アフガニスタンによる出費が膨大になり、ドル安は深刻な事態に陥っていて、解決の糸口が見出せないままだ。

　韓国では全国的な鉄道ストライキが続いていて、12月2日、韓国の鉄道スト史上最長の７日目を記録して、貨物輸送量が５分の１になった。

　北朝鮮では、デノミネーションを実施して、通貨呼称単位の変更によって、新通貨の価値は100分の1になり、たんす預金がすべて紙くずになるというので、大混乱が起きている。

　ユーロ圏は、とにかく失業率が深刻で、ユーロ圏16カ国の10月の失業率は9.8％だ。ラトビアでは、失業率が20％を超えた。ヨーロッパ先進国は、社会福祉国家となった反面、新たな自立した産業創出の難しさに直面している。

　日本では、円高とデフレが深刻で、来年度の国の税収が大幅に減ることになった。予算を大幅に削減するか、国債を大量発行するかの難しい局面に立たされている。大きな国家をめざすのか、小さな国家をめざすのかの瀬戸際だ。

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