トランス脂肪酸, 天然植物油, コレステロール, 情報開示

　2009年11月24日、マーガリンや調理油などに含まれコレステロールを増加させる働きがあるとされる「トランス脂肪酸」について、福島瑞穂・消費者担当相は、食品への含有量表示を義務付ける方向で検討を始めるよう消費者庁に指示しました。

　トランス脂肪酸は動脈硬化を招き心臓疾患などのリスクを高めるとされ、米国では食品への表示が義務付けられています。日本の食品安全委員会は通常の食生活ならば摂取しても問題ないとしてきました。

　それでは、トランス脂肪酸とは、いったいどのようなものでしょうか。

　ウィキペディア（Wikipedia）によると、トランス脂肪酸とは、構造中にトランス型の二重結合を持つ不飽和脂肪酸のことです。天然植物油にはほとんど含まれず、水素を添加して硬化したマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングなど（硬化油）を製造する過程で発生します。
　多量に摂取するとLDLコレステロール（悪玉コレステロール）を増加させ心臓疾患のリスクを高めるといわれ、2003年以降、トランス脂肪酸を含む製品の使用を規制する国が増えています。

　日本では、諸外国と比較して食生活におけるトランス脂肪酸の平均摂取量は少なく、相対的に健康への影響は少ないという意見もあります。食品安全委員会の調査報告では、日本人が1日に摂取するトランス脂肪酸は全カロリー中0.3%（食用加工油脂の国内の生産量からの推計で0.6%）で、米国では2.6%であるとしています。これはWHO勧告にある1%未満をクリアしています。

　私個人としては、多かろうが少なかろうが、製造食品に化学含有物が含まれているのであれば、それを表示するべきだと思います。そして、その商品を選ぶのは消費者の責任です。私たちは、食品を買うときや食べるとき、とても不安です。何が含まれているか分からないからです。少ないから表示しないのではなく、とにかく含まれているものは表示してほしいのです。
　毎日食べるものだからこそ、産地はどこの国か、どんな化学含有物が含まれているか、とても気になります。きっと小さな子供がいる家庭は、さらに心配だと思います。現代の子供の集中力低下や、アトピー、アレルギー、イライラ、朝起きれないなどの症状は食生活からくるものです。「食」というものを見直す時期にきていると思います。